深夜便を味方に付ける

tabino_konomi2008-08-26


旅の準備シリーズもやっと終わって、やっと旅行記になると思いきや、またもや準備編です(笑)。ただし、これまでの準備編では、一般的な週末海外旅行の話をしていたのですが、今回からは旅行先に特化した旅の準備編というのを実際の旅行記の前に書くことにしました。

記事はこちら→
http://journal.mycom.co.jp/series/travelguide/008/

というか、結局はあまり旅行先に特化した内容じゃなくて……、すすすすみません。細かい話は書けなかったので、以下で蛇足を含めて補足です。

旅行の目的はどうやって決める?

週末海外旅行というのは一度行ってみるとわかるのですが、非常に短い期間なので、現地でのスケジュールや現地でやりたいことを事前にある程度決めておかないと、あっという間に何もせずに終わってしまいます。なので、私は1日に必ず1つ、現地で達成したい目的を決めておき、その目的をクリアすることで、「旅をした!」という満足感が得られるようにしています。その目的は人それぞれなので、どんなことでもよいのではないでしょうか。連載で私が挙げる目的は、人の目に触れるものなので比較的まともなものですが、実際の旅行では本当にくだらないことを目的にすることもあります。


例えば、先日シンガポールとマレーシアに週末海外旅行で行ってきました。今回シンガポールでの目的は「Makansutra(マカンスートラ)」という、シンガポールのホーカーや街角にあるB級グルメのお店を集めたガイド本の新しいエディション(2009年版)を買うことでした。このMakansutraは日本ではなかなか手に入らないので、それを買うことを目的にしてシンガポールに行ったのです。
ちなみに、このMakanutraは、お店のランクをおわんに載せた箸の数で示しているのですが、一番おいしいの意味は、おわん3つに箸3膳(6本)。そして、「Die, Die Must Try!」(“死ぬほど旨い!”とでも訳すのか??)の称号がもらえます。次にシンガポールに行くときは、この本で「Die, Die Must Try!」の称号をもらったお店に行くことを目的にしようかと思っています。なんだか、書いてみると本当にくだらない目的だなと我ながら思いますが(笑)。


なお、このガイド本はシンガポールでとても人気があるようで、コンビニにも置いてありましたし、本屋に行くと山積みで売っていました。興味がある方はぜひシンガポールでゲットしてみてください。

MakansutraのWebサイトはこちら→http://www.makansutra.com/


ここまで読んで、じゃあ、いったい何を旅の目的にすればよいのかと思われる方もいるかもしれませんが、私はこのようなくだらないものでも立派な旅の目的だと思っています。もちろん世界遺産や有名な観光スポットを訪れるなど、いわゆる海外旅行らしい大義名分を目的にするのが普通だとは思いますが、旅の目的は自分が旅に何を求めるのかによって変わります。だから、ガイドブックに載っている観光スポットを訪れないといけないというわけではないと思いますし、ほかの人と同じにする理由もありません。いずれにせよ、どのようなものであっても、その旅で“自分が達成したい”ことを目的にすれば、それをクリアすることが満足が得られる旅につながるのではないでしょうか。そして、旅の楽しみ方が人それぞれなように、その目的も自分で見つけるしかないと思っています。

旅に何を持っていく?

週末海外旅行をしていると、周りからよく聞かれるのが、海外旅行ってお金もかかるし、持ち物の用意も大変だから、なんだか構えてしまわない??ということです。費用の面から考えると、海外旅行は国内旅行と同じような2泊3日の日程で出かけたとしても、国内旅行よりもお金はかかるかもしれません。でも、用意が大変だとは思いません。連載でも書きましたが、短期間の旅行で行き先がとんでもない秘境でもない限り(笑)、パスポートと航空券の控え、あとはお金さえあればなんとでもなります(常備薬とかは必要ですよ、もちろん!)。なので、私の感覚としては国内で週末に温泉旅行に行くのとあまり変わりません。事実、持っていくカバンも国内の温泉旅行に行くときと同じものを使っていますし、そのカバンを持って韓国の友人宅に行くと「温泉旅行に行く人が来たのかと思ったよ……」とあきれられるほどの軽装です。


旅行先にもよりますが、ほとんどの国は日本と同じようにコンビニやスーパーマーケット、デパートがあるので、もしも忘れ物があっても、大抵の生活必需品は現地調達できます(よく私もこの手を使っています)。しかも物価も日本より安めなので、大金を叩く必要はありません。なので、旅の持ち物の話といっても、私自身は、何を持っていくかはそれほど大切ではないと考えています。むしろ機内持ち込みができるよう最小限にまとめるといった、持ち物のハンドリングを重視するべきではないでしょうか。機内持ち込み荷物だけだと、チェックイン時間はカウンタークローズギリギリでOKですし(最近は事前にWebチェックインできる航空会社も増えています)、フライト先での荷物のピックアップも必要ないので、無駄な時間を省けるといったメリットが大きいのです。


また、現地通貨の入手方法ですが、私は日本で事前に両替することはほとんどありません(ただし、ベトナムなどの国によっては、米ドルが現地通貨と同じ、もしくはそれ以上に流通している場合もあるので、そういった国に行く場合は事前に両替します)。また、日本の両替カウンターは混んでいることが多いので、面倒くさがりな私は単にそこに並ぶのが苦痛でもあります。連載でも書いたとおり、現地通貨のもっとも簡単な入手方法は、現地のATMでクレジットカードのキャッシングサービスを使うことです。日本に帰国してすぐに返済すれば利子もあまりつきません。ただ、私はクレジットカードのキャッシングサービスをなんとなく使いたくないので(なんとなくローンに手を出しているような気がするだけですが)、現地で日本国内の口座から現地通貨を引き出せる国際キャッシュカードと呼ばれるものを使っています(現地通貨を日本の口座に戻すことはできませんので注意)。


国際キャッシュカードにはいくつか種類があるのですが、カードによって利用手数料などが異なるので、気になる方はチェックしてみてください。
私が使っているのは、連載でも書いているとおり、シティバンク銀行インターネット支店のネットバンク専用口座を使う「eセービング」です。eセービングではキャッシュカードが発行されるので、このカードを使い、現地のATMで現地通貨を引き出しています。eセービングのキャッシュカードは海外のシティバンクはもちろん、「PLUS」ネットワークに対応しているATM(ロゴがあるのですぐにわかります)で使えます。日本国内にシティバンクのATMはそれほど多くはありませんが、成田国際空港をはじめとした日本国内の国際線ターミナルが併設されている空港のほとんどに、シティバンクのATMが設置されているので、出発前にそこで必要なお金を入れれば、日本円はほぼ持たずに出国できます。


もちろん、ATMが使えなくなる可能性やカードそのものを紛失する可能性もあるので、このカードだけに頼るのではなく、キャッシングサービスを使えるクレジットカードと少々の日本円も持って行きます。

深夜便→会社直行ってどうなのよ

東南アジア(シンガポール、マレーシア、タイ、ベトナムなど)からの帰路(日本への帰国便)からのフライトは、深夜便と呼ばれる現地を深夜(午後11時〜午前1時頃)に発って、日本の早朝(午前6〜7時頃)に到着する便が設定されていることも多いものです。
これは、機内1泊と呼ばれることもあります。こういった深夜便を使うと、例えば現地を月曜の深夜(火曜の超早朝)に発って、火曜の朝に到着し、そのまま会社に直行できるので、会社を休むのが月曜日だけで済むかつ、現地での滞在時間をギリギリまで延ばすことができるのがメリットとなります。私の周りにいる数少ない週末海外旅行愛好家(そんな呼び名が存在するのかは知りませんが)はよく使っているようです。


普通の人から見れば、海外旅行から帰ってきたその足で出社ってどうなのよ?思われるだろうなぁということは重々承知しているのですが、私はこの深夜便があるからこそ、サラリーマンの週末海外旅行も成り立つのかなと思っているので、現地での滞在を伸ばすためにも積極的に深夜便で帰国し、そのまま何事もなかったように普通に出社するようになりました。確かに飛行機は疲れますし、帰国当日は辛いのですが、旅に出たいのならばしょうがないと納得するようにしています。


あと、ちょうど飛行機に乗っている時間というのが、普段の生活においても寝ている時間なので、場所が飛行機になっただけと思えば納得できませんか? いやいや、できないですよ! 

まあ、普通の人が「深夜便を使ってまで旅するのはちょっと……」と思うのはなんとなく理解できるのですが、実際のところ、週末海外旅行の敷居というのは、お金や持ち物にあるのではなく、現地での滞在時間をギリギリまで延ばすために、この深夜便を躊躇せずに使えるか使えないかにあるのではないかと最近は思っています。躊躇せずに使える人なら、週末海外旅行も受け入れやすいのではないかと。深夜便は辛くないかと聞かれれば、もちろんとても辛いです(きっぱり)。でも、深夜便がないと週末海外旅行がしにくくなってしまうので、よい旅のお供だから大切なんだよねと考えるようにしています。


ちなみに、近場の海外である台湾や韓国、中国などには深夜便はありません。普通に2泊3日で行けますので、ご安心を!