いざ、南米へ!(番外編〜1泊6万円強のホテルはいかが?)

tabino_konomi2009-11-08

 ざざざっと旅行の話を書いてみましたが、最後に番外編として、(登っていませんが)ワイナピチュ登山情報と、マチュピチュ遺跡に唯一あるホテル「マチュピチュ サンクチュアリ ロッジ」滞在の感想です。

ワイナピチュに登るには、朝4時起き?

 すでにご存知の方もいらっしゃると思いますが、マチュピチュとはインカ帝国時代から使われていた言葉であるケチュア語で「老いた峰」を意味します。マチュピチュ遺跡の写真を見ていただくと、その背景に山があるのですが、これはワイナピチュという山でケチュア語で「若い峰」を意味します。マチュピチュのもっともよく見る写真の中央に、大抵小高い山があると思いますが(この写真の中央の山)、それがワイナピチュです。そして、マチュピチュへの入場者はこのワイナピチュに登ることができます。ワイナピチュの山頂からは、マチュピチュ遺跡の全景が一望でき、さらに月の神殿と呼ばれる場所もあり、なかなかのスピリチュアルな佇まいです。ワイナピチュへの登山口はマチュピチュ遺跡の中にあり、入り口から歩いて20分程度です。

 ワイナピチュへは入山制限があり、1日に400人までと決められています。また、登山時間にも決まりがあって、7:00〜13:00となっています。私がマチュピチュを訪れた際は、どうやら非常に混んでいたときらしく(日本ではシルバーウィークでしたし……)、まず1日目は6:30頃に遺跡入り口に着いたところ、すでにワイナピチュ登山は締め切られていました。その後遺跡内でお会いした日本人の方に聞くとその方はワイナピチュ登山のために、4:30頃からアグアス・カリエンテス→マチュピチュ遺跡行きのシャトルバス乗り場で待っていたとの話。ちなみにこのシャトルバスの始発は5:30なので、1時間ほど始発を待っていたのだと思います。シャトルバスは乗る人がいれば、次々とピストン輸送的に出発しますので、おそらく始発に近い時間にシャトルバスに乗れれば、マチュピチュ遺跡そのものが開く6:00頃に遺跡入り口に到着し、ワイナピチュの登山口に7:00前に到着することでしょう。絶対とは言いませんが、このスケジュールであればワイナピチュに登れるのではないか?と思います。なお、ガイドブックによると、ワイナピチュの山頂までは片道30分程度で、月の神殿も見る場合はおおむね2、3時間前後を見ておくこととありました。

 なお、マチュピチュ遺跡自体が午後になると日差しが強くなるので、登山も含めて、午前中に回られることをおススメします。午後になるとマチュピチュ遺跡日帰りツアーの方がドッと増えるので、午前中が人も少なく快適だと思います。

 ちなみに私は次の日には絶対登山しようと思っていたのですが、当日は大雨が振っており、きちんとした雨具の装備を持っていなかったので躊躇しているうちに、やはり6:30頃、入山が制限されてしまいました。まったく何をしにマチュピチュに行ったのかよくわかりませんが(笑)、もう一度マチュピチュに来る理由ができたんだから〜と言い訳にしておきます。ほんと、恥ずかしいです。

 閑散期に関しては、もう少しゆっくりでも大丈夫だと思いますが、混んでいる時期に関しては、アグアス・カリエンテスに泊まっている場合は、始発に近い時間のシャトルバスに乗るようにすることで、ワイナピチュ登山の機会を損失することはなくなると思います。私自身が登りそこなっているので、あまりお役に立つ話ではないのですが……。

マチュピチュ遺跡にある唯一のホテルに泊まる

 さて、今回の旅行では、マチュピチュの滞在は2泊3日で予定しており、1泊目はアグアス・カリエンテスの温泉*1の近くにある宿に宿泊したのですが、2泊目はマチュピチュ遺跡にある唯一のホテル「マチュピチュ サンクチュアリ ロッジ」に宿を取りました。このホテル、ご存知の方もいらっしゃると思いますが、異常なくらいに宿泊料が高いです。1泊目がわずか15アメリカドルだったのに、2泊目はなんと!600アメリカドル強。この価格差に自分自身も驚きますが、何より遺跡の横に泊まれば、寝坊してもワイナピチュに登れるし……というのが一応の理由です。最初はどうしようかかなり悩んだのですが、恐らくマチュピチュにはもう二度と来ないだろうから、記念に泊まっちゃえ〜と最終的には自分で自分の背中を押してみました*2。そんなわけで、お得に南米を旅行しようといろいろやりくりしてたんですが、結果としてこのホテルに費やしたお金を考えると全然お得じゃないです(笑)。しかし、こんな高いホテルに泊まったのは、私も生まれて初めてです!

 日本からのツアーを探すと、このホテルに泊まるパッケージもあるので、よくよく考えるとそっちの方が安いかもしれないですね。ちなみに私は通常1泊800ドル以上するこのホテルを、お得なパッケージプランがちょうど出ていたので、1泊600ドルで予約でき*3、少しラッキーでした。これは部屋代なので、2人で泊まれば1人あたり300ドルになり、少しリーズナブルになりそうです。まったく1人旅というのは、色々とコストがかかるものだな〜と思います。なお、1人で泊まっていたのは、私だけ(あたりまえじゃー)でした。

 ちなみにホテルは価格のわりに大したことはありません(笑)。これだけの金額を出せば、東南アジアのそれなりのシティホテルのエグゼクティブスイートぐらい泊まれそうですが、それと比較すると、通常のツインとかダブルのような感じの部屋です。ただし部屋はとても清潔で、アメニティもしっかり揃っていますが、残念ながらバスタブはありません。部屋の種類には、スタンダードがキングとツイン、マウンテンビューがキング、さらにスイートがあります。私が泊まったのはスタンダードツインです。なぜ、1人なのにツインにしたのかというと、スタンダードツインの場合、部屋にテラスが付いているのです。そのテラスで朝食を食べたら楽しいかなと思い*4、ツインの部屋にしました。

部屋代にすべて含まれる飲食費

 このホテルの特徴は高いだけあってか、アルコールを含めた飲食費がすべて宿泊費に含まれていることかと思います。まあ、周りにはマチュピチュ遺跡以外なにもないので当たり前なんですが(笑)、ルームサービスも部屋に備えられているミニバーもすべて宿泊費に含まれます。ちなみに、ルームサービスのメニューは、ホテルに併設されている宿泊者専用のレストランのグランドメニューとほぼ同じです。ここぞとばかりに、ルームメニューを色々頼んでみましたが、サーブまでほとんど待たされることなく、とても気持ちよいサービスでした。ちなみに、最初にチェックインをした際に英語を話せるかと聞かれたので「話せる」と答えたところ、その後お世話をしてくださった方とはすべて英語でのやり取りをすることになったので、日本語が話せる方がいるのかどうかはわかりませんでした。ただ、日本人の方がかなり多く宿泊されており、夜のメニューには当日のスペシャルも含めて日本語も用意されていたことから、どこかにいらっしゃるのかもしれないです。

 併設されているレストランでは、朝昼晩と3食いただきましたが、何しろ泊まっている人が少ないので、ウエイターと話をしながらメニューを決めたり、世間話をしたり、普段はあまりしないやり取りが楽しかったです。従業員の方もすぐに名前を覚えてくださり、すれ違うたびにファーストネームで挨拶をしてくださいました。昼と夜はアラカルト、朝はブッフェ+好きなものをオーダー(タマゴなど)で、こちらのリクエストは大抵受け入れてくださいます。まあ、これだけ高いお金を払っているわけなので、こちらも気兼ねせず、色々とリクエストしましたが、すべてサービスはスムーズです。また、食事自体もこんな辺鄙なところ(笑)にあるホテルなのに、都会のレストランに見劣りすることはたぶんないのではないかと思います(都会で高いレストランに行ってないので分からないんですけどw)。ペルーの伝統的な料理から、西洋料理まで、幅広いメニューを揃えてあります(ただし、和食はありません)。

 なお、私はあまりお酒を飲まないので、ワインリストなどのアルコールが充実していたのかどうかはよくわかりません。食前にシャンペンを少しいただきましたが、えー、シャンペンでした(すみません……)。その他、バーもあるので、カクテルなどのオーダーも大丈夫だと思います。

 実はこのホテルではちょっとした出来事もありました。私の部屋のお隣の部屋はこのホテルに2つしかないスイートの1つでして、私がテラスでぼーっとしていたら、おとなりの方もちょうどテラスに出てらしたので、ご挨拶したところ、なんと、スイートルームに遊びにいらっしゃいと呼んでくださいました。その部屋でお茶やお菓子をいただきながらくだらない世間話などをしたり、その後お礼状をいただいたり、旅ならではの楽しい出会いもありました。ただ、後々よく考えると、知らない人の部屋にホイホイ遊びにいくのは、危険だったなーと思いますが、まあ、相手は2人でいらしてたので、大丈夫かと……。

 ちなみに、スイートのお部屋ですが、スイートとは名ばかりで、大したことはありませんでした(もちろん、私の部屋よりは全然良いのですが、単なる1ベッドルームスイートでした)。泊まっていた方はいわゆるお金持ちと言われる部類の方で(←こういう人って本当にいるんだなぁと思いました)、数々のプレジデンシャルスイートを泊まり歩かれているようでしたが、その方も“これってスイート??”とかなり疑問をもたれていました(笑)。ただ、とても物腰が柔らかく、高飛車な感じがまったくないので、本当の金持ちってこういう人なんだろうなぁと勉強になりました。

 というわけで、実は今回の南米ペルーの旅のハイライトは、マチュピチュのホテルで出あった金持ちかもしれません(笑)。ま、こういう出会いがあるから旅はやめられません。次回はえーっと、スパでしたねというわけで、スパの話です。

 では〜。

*1:温泉とは言っても日本みたいな温泉ではなく、温水プールみたいなものがある

*2:もう来ないとか思ってたんですけど、結果としてワイナピチュに登りそこなったんで、たぶんもう一度行っちゃいます(笑)が、このホテルには泊まらないと思います

*3:宿泊費には10%のサービス料が別途かかります

*4:しかし、残念ながら雨だったので、テラスで朝食は取れませんでした