いざ、南米へ!(準備編1〜旅の目的を考える)

tabino_konomi2009-09-07


 本当はスパの話を書こうと思っていたのですが、次の旅行が迫ってきてしまったので、そちらを先に。今年のシルバーウィーク(って呼ぶらしいですね)は南米へ行くことにしました。週末どころじゃない、ちょっとした大旅行なんですが、まあ、私としては週末をはさむ旅行は基本的に週末海外旅行ということにしておこうと思います。

 今回訪れる国はペルー。本当はボリビアにも寄ってきたかったのですが、とりあえず往復するだけでかなりの時間を消費してしまうのと、慣れない土地に行くのだから、ある程度ゆとりを持った旅程がよいだろうということで、ペルーだけを目的とすることにしました。

あなたの旅の目的は?

 ペルーと言えば、恐らく次の2つの場所が有名だろうと思います。

 しかし、私はナスカには興味がないので今回はマチュピチュに絞り、そこへ行く旅程とマチュピチュを満喫することを目的にしてみました。そもそも南米は、色々な場所を効率的に回るための交通手段というのがそれほど整備されていないようです。ある程度大きな都市へは国内線の飛行機で行けますが、ほとんどはバス、マチュピチュに限って言えば列車などが通っているという程度です。だったら、効率よいツアーでも……と思ったのですが、色々と調べてみたところ、大抵のツアー旅程のあまりの過密さにびびってしまい、やっぱり今回も1人でトボトボと行くことにしました。

 ここからは、旅についての私の個人的な考え方になるので、あまり興味がない方は読み飛ばしてもらえればと思います。

 南米というのは、日本人の私たちにとって、そう簡単に人生の中で何度も行けるような場所ではないと思います。だからこそ、行ったなら満足して帰ってきたい!と思うのは当然。何を持って満足というかは人によって違うものですが、私は自分がそこに行ったからこそ知ることができた何かがほしいのです。そして、これまでの自分の旅を考えると、恐らくそういうものっていわゆる観光ツアーではなかなか手に入れられないんじゃないかと思うようになりました。

 これまで、私は添乗員付きの観光ツアーに参加したことが何度かあるのですが、実は、そういう観光ツアーでは、思い出がほとんどありません。どこに行ったのか、そして何を見たのかをほとんど覚えていないのです。その代わり、自由時間に自力で訪れた場所は、そこに行き着くまでの過程やそこであった出来事など、驚くほど鮮明に覚えています。まず、観光ツアーって、乗用車やバスに乗っていれば、目的の場所に連れて行ってくれるので、そこに行き着くまでの過程を考える必要がないんですね。だから、過程として何も残らない。そして、観光スポットに着いたら着いたで時間を決められているので、その時間内に目的を終わらせなければならないし、時間を気にしつつうろうろしないとならない。もし、もっと見たいと思っても無理だし、つまらないからって次に行くこともできない、さらに常に集合時間を気にしているからか、見ているものに対しての記憶もあまり残らないみたい。でも、その観光スポットが入った写真は撮るんですね、なぜか。結局、行きたかった場所も興味がなかった場所も、残るのはこの写真だけなんです。そして、その写真をもってその場所に「行った」ことになる。そして、最後に私がその場所に行った意味はあるのかなって思ってしまうんです。

 私は、本当にいたい場所や見たい場所なら、旅程が許す限りその場所に滞在したい。そして、つまらないなら、さっさと切り上げたい。旅において自分が興味がない場所にわざわざムダな時間を割くことはしたくない。だって、旅行ってそもそも自分が行きたい場所に行くってことじゃないのかな。観光スポットを背にした記念写真を撮るため? それを帰国してから人に見せるため? それが目的の旅行って何の意味があるんだろう。外国は危ない? 交渉がいや? 交通機関が分からない? 言葉ができない? って、日本じゃない場所に行くのなら、当たり前のことばかり。でも、それらを乗り越えるからこそ、その国を自分だけの経験から知ることができる。

 1人旅は楽しいことばかりじゃない。外国は危ないし、交渉するのはビビりながらだし、交通機関はいつも間違えてばかりだし、現地の言葉はいつだってちんぷんかんぷんだけど、でも、日本にいたら経験することは絶対にないわけで、それを乗り越えるにはその土地の人と触れ合う必要が出てくる。だから、これらをひっくるめてすべてが私にとっては旅であり、そして、かけがえのない思い出に変わる可能性を秘めていることだと思っています。きっと、ツアーだとこういう体験はできないから、あまり覚えていないんだろうな。もちろん、ツアーだからこそ良い点もあるとは思うのですが、なかなか私にはそれが見つけられない。まあ、性格なんかも関係してくるんでしょうが、私は旅とは「自分の経験から国を知ることである」と考えているのです。